日本経済新聞(2016年4月29日朝刊 地域経済欄)に弊社取り組みが紹介されました。
日本経済新聞2016年4月29日朝刊「四国経済欄」に、弊社の実証実験の取り組みを掲載いただきました。
現在上島町で行っている本実証実験は、食事のケアによる地域の方の見守りをコンセプトに、誰でも簡単に食事から栄養摂取量を計ることのできるクラウドサービスの研究・開発しております。
以下の役割、開発体制で開発しているサービスです。
■上島町における実証実験の実施
株式会社困ったことはなんですか 代表 白川誉
https://www.facebook.com/komanan.kamijima/
■共同研究・開発メンバー
四国大学生活科学部 高橋啓子 教授
http://www.shikoku-u.ac.jp/education/docs/h26takahashi.pdf
株式会社ヘルシープラネット 代表 今川弥生
弓削商船高等専門学校 長尾教授 マイコン部(瀬尾 宇崎 肥田)
以下記事全文
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瀬戸内海に浮かぶ離島で構成される愛媛県上島町で、スマートフォン(スマホ)を使って高齢者の健康を管理する取り組みが始まった。システム開発のアイムービック(松山市)が提供するサービスで、スマホを通じて高齢者に毎日の食事を伝えてもらい、それを基に最適なメニューを提案する。地元企業を巻き込み、円滑な運営や実施地域を広げることも狙う。
「高齢者の見守りサービスを介護予防につなげたかった」。アイムービックの森本健一郎社長は新サービスの狙いを話す。これまでの高齢者の体調や行動の異常を察知するシステムとは異なり、一人暮らしの高齢者らの生活や健康向上につなげることを目指す。
利用する高齢者は毎日の食事をスマホで撮影して送信する。併せて1日1回電話をかけ、健康状態や詳しい食事内容などを担当者に伝える。写真や聞き取りから専門家が摂取した栄養素を分析。そのデータを基に、それぞれに最適な食事メニューを提案する仕組みだ。
4月中旬から実証実験を開始した。上島町に住む65~80歳の高齢者30人を対象に、まずは身長や体重などを測り、現在の健康状態を聞き取った。スマホは無料で貸し出した。
最大の課題はスマホの操作だ。アイムービックは高齢者でも簡単に使えるよう専用アプリを開発。ホーム画面の機能を写真の撮影と通話のみに限定した。貸出時にも丁寧に使い方を指南した。森本社長は「高齢者もスマホに身構えず、気軽な道具として使ってもらえたら」と期待する。
人口7千人の上島町は65歳以上が4割と高齢化が進んでいる。さらに家屋が点在しており、町内の他の島との間や四国本土からのアクセスも必ずしもいいとはいえない。直接顔を合わせにくい環境の中で、スマホを活用して高齢者とコミュニケーションを図る。
サービスの円滑な運営のため地元企業の協力を得る。上島町での事業では同町の「KOMANAN(こまなん)」が運営を担う。アイムービックが直接手がけるよりも、地元の事情に通じた企業が運営する方が高齢者へのケアがしやすいとの判断がある。
さらに地元企業と連携することで、サービスが普及しやすくなるという期待もある。なじみのある企業が参加していることで、高齢者をはじめ住民が受け入れやすくなることを見込む。アイムービックは事業に関心を持つ企業が出てくれば、上島町以外でもサービスを提供していく方針だ。
サービス本格導入時には月額5000~1万円の利用料が必要になる。高齢者や家族から料金を集めるのも運営にあたる地元企業が担当する。
将来は高齢者に食事そのものを提供することも検討する。現時点では高齢者の食事を分析して最適なメニューを提案できても、買い物や調理などは高齢者が自らする必要がある。高齢者の健康増進に関心のある食品メーカーに呼びかけ、食から高齢者の健康を高めるとともに、負担の軽減につなげることも目指す。
(松山支局 大越優樹)